香りをつくるというリスキーな仕事
2019年08月20日 UPDATE
Written by: 辻大介
理解するということを、あまりに安易に、世の中が観ているような気がします。理解するには、リスクなしでは得られない、そういう見方が昔はあったのではないでしょうか。
表面的というか、理解する時間やスピードを早めていくことが良いとされているのか、確認したり深め合ったりする時間は益々無くなっています。
私達の仕事は、その真逆でその方のより深い部分のイメージをとり、それを形することなので、リスキーなものだと言えます。
たしかに一つ一つ香りを聞いてもらうことで、共感できるところはありますが、それだけで香りができるわけではないです。
他者を知ることは完全には難しいのですが、自分を知ることのお手伝いは出来るかもしれません。
多分ですが、大抵は自分を知ることで他者を理解しているのではないでしょうか。自分のことを知らないで、他者を理解することは、やがては破綻がきます。
自分を知ることで、もっとも障害になるのは色々なストレスの存在です。自分のことを果てしなく知ろうと言う気持ちが、初めて他者への思いやりを生むような気がします。
自分に興味のない人は、他者にも興味を示しません。
香りは、自分を知ろうとするキッカケを作るものだと信じています。
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